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PIC32MX2xxの選択

PIC32MX2xxに共通する制限事項は、デバイスが3.3V電源で動作するということです。 それから2キロバイト程度のメモリが割り込みベクタテーブルのために消費されます。 5V I/Oトレラントなピンは一応存在しますが基本的には3.3V I/Oで設計しなくてはなりません。 これは5Vを要求することの多いLED工作用途にはなかなか厳しい条件だと言えると思います。

USBデバイスを扱うためには外付けの(おそらくは8MHzの)水晶振動子が必須となります。 そのコストも加算したほうが良いでしょう。 PIC32MXはPIC16シリーズでも著名なPeripheral Pin Selectを装備していますが、 特にDIP版ではピン数が不足しており、融通が効かない傾向にあります。 データシートに記載されている周辺回路モジュールをすべて同時に扱えるとは考えないほうが良いです。 カタログスペックは大変賑やかですが、実際に使う段階になって「実は使えない?」となりがちなので注意を要します。

PIC32MX210F016B-I/SP
MIPS16命令を使うと想定したとき 8キロワード程度あります。 MIPS32命令を使うならその半分である4キロワード相当になります。 4キロワードと言うとATmega8と同じくらいの立ち位置にあるデバイスです。 在庫限りですが秋月で190円なので、LEDチカチカ程度の簡易な用途には良いかも知れません。
PIC32MX220F032B-I/SP
MIPS16命令を使うと想定したとき 16キロワード程度あります。 過去に開発キットとして存在したPinguinoが採用しているのがこの品種です。 このあたりがメモリ量と価格のバランスでベースラインになっていたということかも知れません。 新規の入手は厳しそうに見えますので歴史的な存在です。
PIC32MX230F064B-I/SP
MIPS16命令を使うと想定したとき 32キロワード程度あります。 秋月ではDIP版の取り扱いを終了しており、QFPでピン数の多いデバイスが580円で扱われています。 秋月頼みだとすると新規採用は難しいでしょう。
PIC32MX250F128B-I/SP
MIPS16命令を使うと想定したとき 64キロワード程度あります。 秋月頼みだとすると新規採用は難しいでしょう。
PIC32MX270F256B-I/SP
MIPS16命令を使うと想定したとき 128キロワード程度あります。 秋月で扱いがあります。
PIC32MX230F256B-I/SP
MIPS16命令を使うと想定したとき 128キロワード程度あります。 秋月で扱われていませんが現行品です。

ここまで書いて思うのは、PIC32MXはもはや過去のデバイスである、ということかもしれません。


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